琵琶湖の西岸に、南北およそ20kmにわたって連なる比良山地。
最高峰は武奈ヶ岳(1,214m)。
京阪神から電車でも車でも行きやすく、関西の登山者にとっては馴染みの深い山域です。ただ、私にとっての比良は「武奈ヶ岳の山」ではありません。池塘があり、湿原があり、そして今はなきスキー場の跡がある山域です。
これまで14回、比良山地を歩いてきました。北比良、南比良、奥比良、リトル比良。それぞれで見てきたものを、この記事にまとめておきます。
比良山地とは|琵琶湖西岸、南北20kmの山地
比良山地は、滋賀県の琵琶湖西岸に連なる山地です。東は琵琶湖、南は和邇川、西と北は安曇川によって区切られ、南北約20km、東西約15kmの広がりを持ちます。南は比叡山へ、北は野坂山地へとつながっています。最高峰は武奈ヶ岳(1,214.4m)で、日本二百名山のひとつ。山域の大部分は琵琶湖国定公園に含まれています。近江八景の「比良の暮雪」で古くから知られる場所でもあります。
比良山地の4つの区分
比良山地は、一般に4つのエリアに分けて呼ばれます。
| 呼称 | 範囲の目安 | 主な山 |
| 北比良 | 釈迦岳~堂満岳一帯 | 釈迦岳、堂満岳 |
| 南比良 | 蓬莱山・権現山一帯 | 蓬莱山、打見山、権現山 |
| 奧比良 | 安雲川側(西側) | 蛇谷ヶ峰、白滝山 |
| リトル比良 | 釈迦岳以北の標高500~700mの尾根 | 岳山、岩阿沙利山 |
最高峰・武奈ヶ岳(1,214m)
比良山地を語るなら、まずはここから。
山頂は360°パノラマ絶景が広がっており、眼下の琵琶湖、滋賀県・三重県の山々、遠く北アルプス(白馬岳※ちょっと自信ない)まで望見することができます。
2回ともに「西南稜コース」からのトライ、なんせ初っ端のつづら折り急登で体力も気力もやられる😭
季節を変えて2回登っています。2回目は雪山、息子は犬のようにはしゃいでいた。


北比良|釈迦岳から堂満岳へ
北比良峠を中心とした一帯で、比良山地でもっとも人の手が入っていた場所です。かつてはロープウェイとリフトが通り、スキー場がありました。「北比良峠」辺りは平原が広がっており、なんせ気持ちがいい。テント泊しながら、眼下の“琵琶湖夜景”を見下ろすのも最高です(未実施のため想像)
八雲ヶ原湿原|関西の尾瀬ヶ原
山の中腹、標高およそ約900mに広がる高層湿原。関西では珍しい地形で、「関西の尾瀬ヶ原」と呼ばれることもあります。木道は老朽化で通行できない箇所も。初めて訪れた時は「え?まじ!」って感じで見惚れる?呆然?標高900mにこんな湿地帯があるの???それも楽園チックな感じ!が初見の感想でした。そこからハマっちゃいましたね。おまけに人工物らしき遺構もチラホラと。


釈迦岳|比良山スキー場を辿る

堂満岳とナタノホリ
標高500m弱の位置に現れる「ナタノホリ」
そのナタノホリにいった記事ではなぜか“金糞(カナクソ)”について取り上げています(なんでやね~ん)

ナタノホリについては、比良山域に点在する池溏・高層湿原の特集を組んでいる下記事からご参照ください。

南比良|蓬莱山と権現山
権現山〜小女郎ヶ池
小女郎ヶ池は、比良山地の池塘のなかでもっとも知られた存在。なのだが著者はしらんかった~😅

びわ湖バレイ|ロープウェイで登る打見山
打見山(1,108m)の山頂までロープウェイで上がれます。歩かずに比良の稜線に立てる、唯一といっていい場所です。

奥比良|蛇谷ヶ峰と池塘群
蛇谷ヶ峰
雪原を独り占め!最高でした。今シーズンはここでスノーシューデビューを果たす(たぶん)

白滝山・オトワ池・長池
池溏巡りができるエリア。標高1,000m弱の窪地に、突然あらわれる水瓶。
高層湿原へのプロセスをツラツラと書いた記事です。

リトル比良|標高500〜700mの低い尾根
釈迦岳から北へ延びる、標高500〜700mの尾根。比良の主稜線に比べると低いのですが、ここにも湿原があります。
オトシ湿原|地図にない湿原
不思議な湿原でした。明確なポイントがよくわからなかったという言い方がいいのか(?)割と細長く湿地帯が広がっており、ココ!という場所が明確ではありませんでした。自身で掘り下げて、自身で(なんとなく)解決した記事となります。

比良山地の池塘・湿原一覧
比良山地は、関西でもっとも池塘と湿原の密度が高い山域だと思います。歩いて確認できたものを並べておきます。
| 名称 | エリア | 特徴 |
| 八雲ヶ原湿原 | 北比良 | 関西の尾瀬ヶ原と呼ばれる高層湿原 |
| ナタノホリ | 北比良 | 堂満岳の近く、訪れる人の少ない池 |
| 小女郎ヶ池 | 南比良 | 比良でもっとも知られた池塘 |
| オトワ池・長池 | 奥比良 | 標高1,000m弱の窪地に現れる水瓶 |
| オトシ湿原 | リトル比良 | 地図に載っていない湿原 |
比良山地の廃スキー場と廃索道
比良山地には、かつてスキー場が複数ありました。いずれも現存していません。
比良山スキー場と旧比良ロープウェイ
北比良峠一帯にあったスキー場。ロープウェイは2004年に営業を終えています。
※現在営業中の「びわ湖バレイ」のロープウェイとは別のものです。


旧朽木スキー場|蛇谷ヶ峰の北
現在の朽木スキー場は、実は移転してきたものでした。昭和8年の文献にたどり、跡地を探しに行った記録です。


比良山地へのアクセスと登山口
各エリアへのアクセス(特に駐車場)と登山口をご紹介。
| 山名・山域 | 駐車場 | 登山口 |
| 武奈ヶ岳 | 大津市葛川市民センター | 坊村登山口 |
| 八雲ヶ原湿原 | 武奈ヶ岳イン谷口駐車場 | 大山口 |
| 釈迦岳 | 旧比良山スキー場リフト乗り場前 | 駐車場近く |
| 小女郎ヶ池 | 登山口前駐車場 | 霊仙山権現山登山口 |
| 堂満岳~ナタノホリ | 武奈ヶ岳イン谷口駐車場 | 駐車場近く |
| びわ湖バレイ | びわ湖バレイ駐車場 | ― |
| 蛇谷ヶ峰 | 蛇谷ヶ峰登山道 | 登山者専用駐車場 |
| オトワ池~長池 | 大津市葛川市民センター | 坊村登山口 |
| リトル比良・オトシ湿原 | 北小松登山口駐車場 | 北小松登山口 |
まとめ
14回歩いてきた比良山地。
武奈ヶ岳の展望も良いのですが、私が惹かれるのは池塘と湿原、そして人の手が入り、そして退いていった跡の方です。20kmにもまたぐこの広い山域においてまだまだ手つかずの自然が残っていることに感謝。そしてまだ誰も知らない、行ったことがない池溏・湿原をもとめて、また山に行きます。
こういった形で一度まとめてみました。(恐らく)紹介できていない記事などもあると思いますのでまた整理して皆様に発信していきたいと思います。
Sacorilla

